コラム

日本会計研究学会第69回大会に参加して

2010年12月24日 11:06

日本会計研究学会第69回大会-1  今年の日本会計研究学会(以下、「JAA」という。)全国大会は、私が在住する関東圏、東洋大学白山キャンパスにて去る9月8日より10日までの3日間にわたって開催された。創立 1887(明治20)年という、伝統のある東洋大学なので、全国大会は何度も行われているかと思っていたが、今回が初めての開催と聞いて意外であった。

 建学の精神「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」というのも、私の感覚の中にぴたりと収まる。.

 私は確か、早稲田大学の3年生の時に、日商簿記1級の試験を東洋大学白山キャンパスで受験したように記憶している。その時は、水道橋駅から白山通りを北へ向かって続くなだらかな上がり坂を随分と歩いたように思う。坂道だったためであろうか、高田馬場駅から早稲田大学本部までよりも遙かに遠い気がした。

 今回は、会計アカデミーの塾生達から「都営地下鉄で白山駅から行かれた方がいいですよ」と勧められたので、それに従った。要所要所に行き先を示す看板を持つ学生の案内係が立っていて、挨拶をする声が初々しかった。5、6分で高層の建物と緑の木々、階段のある噴水・・・そんな瀟洒な風景が私を迎え入れてくれた。

 さて、井上円了ホール玄関内で、横長の机に坐った大学職員から学会会員の所属を示す会員の名札と東洋大学の名入りの可愛い手提げ袋に入った分厚い資料をもらい、ホール内に足を踏み入れた。

 すでに、会員総会が始まっていたようだ。前年度の会計報告が担当の先生により行われていた。

 途中で質問を受け付ける時間があり、ずいぶんご年輩のどこかの名誉教授らしき方から、「シルバー会員」の会費についてのご注文等が率直になされたり、平松会長(元関西学院大学学長、米国会計学会副会長)からは、会計学の国際交流に係る旅費交通費等の一部学会費負担についてはいかがなものか、という提案もなされていた。

 また、私の学生時代より税法学の権威で鳴らされた富岡幸雄中大名誉教授から、太田哲三博士、岩田巌博士など、懐かしいお名前を挙げられて、今のJAAに対する激励とも受け取れるご発言があり、満85歳とは思えぬ気骨あふれる凜とした大声が会場を覆った。しばらくは誰も、もの申せない余韻が後を曳いていた。こういう風景も、この学会ならではのものである。

 温厚で、上品、国際的な視野を十二分に持たれる平松一夫会長を中心に、いまの日本会計研究学会は非常によくまとまっている。

 それは、8日の夕方より、東京ドームホテルB1階大宴会場「天空」で開かれた懇親会にも現れている。

 今大会ではJAAと覚書協定を交わしている韓国会計学会(KAA: Korean Accounting Association)および台湾会計研究学会(TAA: Taiwan Accounting Association)からいらっしゃった会長をはじめとする重鎮が、京都大学の徳賀芳弘教授(下記写真の右端でマイクをお持ちの方)よりご紹介された。赤い胸章リボンを付けられた方が韓国会計学会会長でおられる。

日本会計研究学会第69回大会-2 昨年秋に神戸国際会議場と関西学院大学上ケ原キャンパスで開催された本学会の第68回大会で選出された平松現会長が、「新会長として、学会の国際化をはじめとする改革を実行していきたい。韓国会計学会や台湾会計学会との交流なども進めていきたい」と抱負を語られた。そのとおりの舞台が実現したことになる。