コラム

湯けむりの薫り(2) 「温泉」とは?

2009-10-10 17:10:16

温泉に浸かりながら、考えた。 そもそも、温泉とは何だろうか? これを考えるとき、私のような社会科学の道に入った人間の思いつくところは、やはり法律の定義になってしまう。習性であろうか。 我が国の温泉法は昭和23年に制定されている。 「温泉とは、地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。」 その「別表」...

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湯けむりの薫り(1) 名湯・有馬温泉

2009-10-07 14:28:44

私は温泉が好きである。地方に出かければ、必ずといっていいほど名湯に浸かる。 今年開催された、日本会計研究学会第68回大会(兵庫県神戸市・西宮市)への参加に先立って、神戸の中心・三宮から有馬温泉に向かった。一度は行ってみたい温泉だった。 何しろ江戸時代の寛政年間(1789-1800)にはじめて作られた温泉番付では西(西日本という意味)の大関(当時は横綱がないので、大関が最高位)に掲載されている。 ちなみに...

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天の一角からの眺め

2009-10-02 14:40:04

つい最近、10年ほど前に出版された司馬遼太郎さんの「人間というもの」(PHP研究所発行)を読み直してみた。 その中で「人間とは何か」について「弱さとおろかしさ」に言及している小説の文章がある。                  ★★★★★ 物事は両面からみる。それでは平凡な答えが出るにすぎず、智恵は湧いてこない。いまひとつ、とんでもない角度―――つまり天の一角から見おろすか、虚空の一点を設定してそこか...

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日本会計研究学会第68回大会に参加して〔学会の紹介と懇親会でのお話〕

2009-09-05 11:16:38

この9月2日(水)から3日間にわたり、日本会計研究学会が開催された。今年の開催校は、関西学院大学(上ヶ原キャンパス)であったが、会員総会・スタディグループ報告等は神戸国際会議場、懇親会は神戸ポートピアホテルで行われた。 まず、一般の人に対してこの学会の存在意義を説明しておくことが肝要であろう。この学会は基本的には大学で会計学(簿記原理、財務会計論、原価計算論、会計監査論等)を教える専任教員の相...

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簿記誕生の背景(2) ルカ・パチョーリの生い立ちと足跡

2009-08-17 10:11:41

前回はほとんど知られていないイタリア商人フランチェスコ・ディ・マルコを取り上げたが、今回は簿記史に燦然(さんぜん)と輝くスーパースター、ルカ・パチョーリの物語である。 この人、一般の人々には無名だが、簿記会計を一通り学んだ会計学徒で知らない人はまずいないという、超有名人なのだ。 世界最古の法律書「ハムラビ法典」を作ったバビロニア王ハムラビよりもその道の学徒・関係者の尊敬度・情熱は遙かに優るのだ。 ...

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